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BRASIL GOURMET TOUR 2015

Verão - SHIZUOKA -

 

ブラジルグルメバスツアー2015夏 活動報告 

 

降水確率60%どんより雨マークの予報が見事にくつがえり、美しい富士山に迎えられた絶好のお出かけ日和、東京からのバス組28名、群馬から6名、地元静岡から2名、計36名での静岡ブラジルグルメツアーが始まりました。

バス車内はブラジル音楽がかかりポルトガル語が飛び交うまさにブラズィーウツアー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の行程は

1:ブラジル野菜を含むオーガニック野菜の収穫体験と青空ランチ(こんぺいとう農園)

  カフェ/鳥仙珈琲セレクト&焙煎 ミナスのダテーラ農園スイートイエロー

  食器/陶 芦澤のオーダーメイド

2:南米フレッシュチーズ工房の見学と試食(ガルシアチーズ)

3:ジャボチカバの摘み取り体験とデザートタイム(西川農園)

 

静岡班と群馬班は早朝からこんぺいとう農園の畑に集まり、手洗い場を作り、テントを張り、採りたてのハーブを洗い、ブラジルのフランスパンを焼き、せっせと会場設営に励みます。

訪問先の商品情報や畑の地図などを描いた手作りのしおりが配られた東京班の事前準備はバッチリ。特に渋滞もなく時間通りにこんぺいとう農園近隣の駐車場に到着しました。ブラジルの旗を掲げる引率者に誘導され、畑までの道のりを歩きます。バスを停車した駐車場から細く急な山道に入ると、そこからは新緑が映り込むキラキラした水田、どこまでも広がる青空、山々に360度囲まれた小さな畑とテントが遠くにポツンと見え、まるでおとぎ話にでてくるような夏色の風景。ここが「こんぺいとう農園」です。

 

富士山麓にて耕作放棄地を開拓し、「農薬を使わない、化学肥料を使わない、遺伝子組み換え技術を使わない」という約束のもと米や野菜をつくっているこんぺいとう農園は、ブラジルサンパウロで農業移民の子どもとして生まれた中村マゼラン太郎さんの家族が営んでいます。果菜類など年間80種類以上の野菜を作っており、その中にはブラジル野菜も多くあります。こんぺいとう農園という名前の由来は、ポルトガル語の confeito が語源となる砂糖菓子こんぺいとう(金平糖)をもとに、自分たちのルーツを大切にしながらも日本に根づいた新たな創造的なライフスタイルを追求していきたいという思いをこめ名づけたそうです。

今回は生育状態のタイミングが合わずブラジル野菜の収穫体験は出来なかったのですが、ラッキーなことにソラマメなど収穫適期が短い野菜をピンポイントで採ることが出来ました。園芸ばさみを使いながら採れたての豆を生で食べると…シャクシャクとしたみずみずしい食感と大自然の優しい甘みを感じ、衝撃のおいしさです。

 

収穫体験を終え、いよいよランチタイム。オナカがすいたからつまみ食いしてもいい?と何度も言ってくるKIMOBIGスタッフを無視しながらやっと完成した畑のブッフェスペースで、こんぺいとう農園サンドを食します。焼きたてのブラジルのフランスパンにサンドするのは新鮮野菜。ベビーリーフ、ラディッシュ、スイスチャード、コリアンダー。各自好きなものを好きな分だけはさんでいきます。もちろんハムやチーズも用意しました。サイドディッシュとしてカラフルニンジンのラペ、こぼうのタルト、エシャレットのハーブソルト漬け、ラディッシュとフレッシュハーブのピクルス、4種の豆のヨーグルトサラダ。ドレッシングは用意せず、トッピングはブラジルのオリーブオイル、鹿児島県トカラ列島小宝島の天然塩、ドライハーブや自家製ラムレーズン。デザートはブラジル野菜「アボブリーニャ(ブラジル・ズッキーニ)」のケーキ、ドリンクはジャスミンティーや麦茶などの冷たいものと、静岡市の鳥仙珈琲がセレクト&焙煎を担当した「ミナスジェライス州、ダテーラ農園のスイートイエロー」を畑で淹れ、香り高いコーヒーを味わいました。野菜を載せるプレートは富士市の芦澤陶芸さんに作っていただき、静岡をまるっと楽しめるランチとなりました。のんびりとしたランチタイムも終了時間が迫り、こんぺいとう農園さんの甘いニンジンジュースや野菜の詰め合わせのお土産をいただいて、畑を後にします。


続いての訪問先は静岡市清水区の「ガルシア・チーズ」、酪農の歴史が古くから続くペルーのアンデス地方で畜産・酪農学を大学で学んだFREDYさんとJEANさん(ガルシア兄弟)がつくる南米フレッシュチーズ工房です。工房の人気商品は、朝霧高原で生乳を買い付け24時間以内の新鮮なうちに作業を完成させるという熟成しないフレッシュチーズ。日本人にはあまり馴染のないこのチーズ、ブラジルでもミナスチーズと呼ばれ毎朝食卓に並ぶ南米のチーズの王様です。

今回は工房見学受け入れが設立以来初めてというなか、作業工程をビデオ上映し出来立てチーズの試食をしました。まずはフレッシュチーズ「ケソ・フレスコ」をそのままパクリ。ミルクの香りたっぷりの全くクセのない爽やかな香り、食感は柔らかく豆腐のようです。次はトッピングをのせて。オリーブオイルとブラックペッパーで、生ハムをのせて、軽くソテーして焼きチーズとして、と食べきれないほどのチーズが次から次へと出てきます。他には、新鮮なミルクに白ワインを混ぜて作ったチーズを赤ワインに漬け込んだ「ケソ・アル・ヴィノ」、ほんのりと酸味を感じる口溶けのよい滑らかさに、チーズの奥深い芳香がマッチしワインが止まりません。「試食」と呼ぶには食べきれないほどのチーズをご用意くださり、大量の赤ワインまでご馳走になり、ガルシア兄弟のチーズを充分過ぎるほど堪能しました。

 

今回、小さな工房で大人数の受け入れはスペース的に難しいところがありましたが、なんとガルシア兄弟は参加者全員分のイスを手作りして私たちを迎え入れてくれました。参加者たちにそのことを説明すると、大量の可愛らしい手作りイスに驚き感動した様子でした。お土産用にフレッシュチーズを用意していたのですが、もっと欲しい!という参加者たちの要望で急遽工房にあるチーズを販売することになりました。もの凄い勢いで売れていくチーズでしたが、なんとストックしていたチーズも完売し、参加者が購入できなくなる事態に。東京に戻ってから皆で共同購入しようということで落ち着き、バスの中からガルシア兄弟に手を振り、いよいよ最後の訪問先に向かいます。バスの中では参加者が口々に「これほどまでに大量のチーズを食べても胃もたれしないのは不思議だね」と、チーズで膨れたおなかをさすりながら話していました。

 

さて、右手に久能の石垣いちご園、左には駿河湾を望む絶景の「いちご海岸通り」を走り、最後の目的地「西川農園果樹ハウス」に移動します。西川農園では待ちに待ったジャボチカバに出会えるということで車内のテンションも急上昇。ジャボチカバというのは「幹に直接果実をつける」ブラジル原産のフルーツで、そのビジュアルも味も日本ではめったに出会えない珍しい果物です。週一回オープンしている西川農園果樹ハウスではジャボチカバの摘み取り体験と手作りの農産物加工品が味わえるカフェコーナーがあり、ジャボチカバを求めてブラジル人たちが日本全国から集まってくるという日系ブラジルコミュニティではとても有名な農園です。

農園に着くと西川さん夫妻が出迎えてくださり、農園前でジャボチカバの説明が始まりました。説明の合間もハウスの中が気になって仕方がなく、背伸びをしながらどうにか一目ジャボチカバをチラ見したい雰囲気の参加者たちでしたが、いよいよハウスの中に入り、100本以上のジャボチカバとご対面!ワアーっと歓声があがりました。ボリビア産とブラジル産の食べ比べをしてから、それぞれ好みのほうのジャボチカバの摘み取りを始めます。

摘み取りはいたって簡単。ジャボチカバの皮は意外にしっかりとしていますが、幹から摘むときはポロリと取れます。ぶどうを食べる要領で花びらのように少しだけ皮をむき、指でつまんだら押し出すように果実と果汁をチュっと口にします。ライチのような南国の芳香と、ブドウのようなつるりとした食感、そしてとても濃い甘み。種のまわりは少し甘酸っぱく、なんとも言いあらわせないようなおいしさです。ジャボチカバは収穫してからどんどん味が変わってしまう果物なので、日本では市場にも出回ることがありません。「とにかく摘みたてが一番おいしい」と聞くと、慌てて食べている方もちらほらいました。

摘み取り体験のあとは園内のカフェスペースで西川さんの奥様お手製の「ジャボチカバのパンナコッタ」をいただきます。そのデザートタイムの間もジャボチカバの果実をお土産に購入したいという参加者が長蛇の列で、参加者がどれほどジャボチカバに惚れ込んだのかが一目瞭然。あっという間に時間は過ぎ、最後に自家製ジャボチカバ・ジャムをお土産にいただき、茶畑を背景に集合写真を撮影。大はしゃぎのままの参加者を連れたバスは、初夏の夕焼け色に染まりそうな空のした、東京へと戻っていきました。

 

KIMOBIG BRASILのブラジルグルメバスツアー2015夏、28人の定員に100名を超える応募をいただいたため抽選になり落選の方には申し訳ない気持ちでいっぱいでした。ただ、当選したメンバーは落選した方々の分もしっかり楽しんであげよう!という気持ちからか、バスの集合時間や訪問先でのマナーを徹底して守る素晴らしいメンバーたちでした。
 

最後に、こんぺいとう農園のマゼランさん、ミホちゃん、こまちちゃん、こころくん、ガルシアチーズのFredy、Jean、ナオコさん、Erikaさん、西川農園の西川さん、アヤさん、西川さんご家族の皆様、鳥仙珈琲の田中さんご夫妻、陶 芦澤の芦澤先生、メモリー観光の運転手・原さん、しおりの作成・デザインおよび調味料のセレクトやレシピの相談にのってくれ何度も静岡まで足を運んでくれた”旅するオーガニックライフスタイリスト”若林晋さん、ブラジル人への案内文の翻訳や通訳を担当したKIMOBIGのスタッフ、あさおだ先生、Cris、Angela、Massun、Harukinha、もっさん、群馬から朝3時に出発して静岡まで来て畑の設営をしてくれたSaory, Hiroshi, Tania, Edu, Celso, Cebolinha、今回関わったすべての方々に感謝します。心から、ありがとうございました。

 

次回「ブラジルグルメツアー2015秋」は、なんと株式会社アルファインテル南米交流とコラボして行います。

株式会社アルファインテル南米交流主催、KIMOBIG BRASILが企画・プランニングで10月18日(日)、群馬県へマンジョッカ芋掘り&アマゾン料理ツアーを実施予定です。応募受付時期や詳細はKIMOBIGオフィシャルサイトなどでお知らせしますので、みなさまのご応募お待ちしております!

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